大気中の水分の表現方法は多々ありますが、全部ひっくるめて上記の図のように整理しました。
結構 複雑ですね。これでもなるべく簡潔にまとめたつもりなんですが 😮 でも、これから一つ一つ順を追って説明していきます。
1.乾燥空気と湿潤空気
乾燥空気・・・水蒸気を含まない空気
湿潤空気・・・水蒸気を含む空気
※ 図では湿潤空気にしめる水蒸気の割合を通常より かなり大きく表しました。感覚として掴みやすくするためです。これから載せていく図も同様とします。
2.水蒸気密度
湿潤空気の中を乾燥空気(黄色)と水蒸気(青)に分けて、水蒸気の方を水蒸気密度で表しました。左の軸が上に向かうほど水蒸気密度は高くなっていきます。
水蒸気密度を水蒸気圧に置き換えて考えることもできます。
この時点ではまだ飽和していません。
3.飽和水蒸気密度
飽和水蒸気密度・・空気が飽和状態に達した時の水蒸気密度
当然、飽和していない時の水蒸気密度より高くなっています。
上の二つを合体させると次のようになります。
空気が含めることのできる水蒸気の量について考えると次の様に理解できます。
現時点の水蒸気密度(青い枠)ではまだ余裕があって、飽和水蒸気密度(赤い枠)に達するまで水蒸気の量を増やすことができるということです。
4.相対湿度
相対湿度は単に湿度とも言います。天気予報で耳にするところの湿度で、空気の湿り具合を%で表現します。
4-1 水蒸気密度と飽和水蒸気密度
相対湿度は、現時点での水蒸気量が飽和水蒸気量の何%に当たるかを計算して出します。次の図の下にある数式の通りです。
飽和水蒸気密度は温度が高くなるにつれて大きくなります。
その関係を示す表やグラフは大抵のテキストやサイトに載っているので、ここでは割愛します。(書くのが面倒?)
ここで相対湿度の求め方について一つ例を挙げます。
20℃の1m3 の空気の水蒸気密度が12.6g だったとします。
20℃の飽和水蒸気密度は 17.2g なので相対湿度は次のように求められます。
12.6 ÷ 17.2 × 100 ≒ 73
よって相対湿度は約73% となります。
4-2 水蒸気圧と飽和水蒸気圧
相対湿度は、現時点での水蒸気圧が飽和水蒸気圧の何%に当たるかでも計算できます。次の図の下にある数式の通りです。
飽和水蒸気圧も温度が高くなるにつれて大きくなります。
水蒸気圧を用いて相対湿度を求める場合は、空気の体積を考慮しなくても気温と水蒸気圧が分かれば相対湿度を簡単に計算できます。
5.絶対湿度
絶対湿度は単位体積の空気に含んでいる水蒸気の質量比で、図にある式で求めます。
例えば空気2m3 に8g の水蒸気が含まれている時の絶対湿度は
8g ÷2m3 = 4g/m3
となります。
今回はここまでとします。
冒頭の変な図の意味が少し分かってきましたか?
次回は混合比、比湿、露点温度、湿数に焦点を当てて調べて行きます。
ではまた(@^^)/~~~