今回から新しい項目に入ります。風についてです。ずいぶん大雑把ですが、そういうことです。
このページの右上(スマホでは記事の下の方)の「気象の全体像」の中の「5 大気の力学と運動」の部分をこれからしばらく学んでいきます。
どういう内容かと言うと「大気」に「力」が加えられて「運動」する・・・これはつまり「風」が吹くということですね。
細かい内容に入る前に、これから学ぶことの全体像を幾つかの図で示していきます。
上記の図は最初の点として大気に関わる力の種類と、それに関係した風の種類を表したものです。
上から遠心力、コリオリ力、気圧傾度力、摩擦力の四つの力が赤い枠で示されています。
このうち特に重要なのが「気圧傾度力」と「コリオリ力」です。
コリオリ力(こりおりりょく)は地球の自転効果を表す見かけ上の力で、北半球では物体の運動方向の直角右向きに働き、南半球では逆に左向きに働きます。赤道付近ではコリオリ力は働きません。
空気も物体ですから空気の運動である風の向きもコリオリ力によって右へ右へと変わっていきます。コリオリ力は大変ややこしくてちゃんと理解するには時間がかかります。(特に文系の人には。)このブログでも時間をかけて記事にしていくつもりです。
次に風についてですが、それぞれどの力のバランスで生じるかを表現しました。
※ 地衡風
コリオリ力+気圧傾度力
※ 傾度風
コリオリ力+気圧傾度力+遠心力 (地衡風+遠心力)
※ 地上風
コリオリ力+気圧傾度力+摩擦力 (地衡風+摩擦力)
※ 旋衡風
気圧傾度力+遠心力
※ 温度風
地衡風の鉛直シア
(温度風もややこしそうなので時間をとって取り上げます)
詳しい内容は順を追って扱います。次回は大気現象のスケールを表現した図をアップする予定です。