温度風の考え方2 気圧か温度か

温度風と地衡風

地衡風の「気圧」を「温度」にすれば温度風になります。

地衡風(温度風)は低圧部(低温部)を左手に見て等圧線(等温線)に平行に吹く。

という感じです(北半球の場合)。その点を上記の図でイメージしてみました。

温度風の定義と仕組みについては以前の記事を読んでください。⇒温度風の考え方1

その記事の中で温度風の要素として次の3つを挙げました。

1.地衡風

2.高度

3.温度

このうち地衡風と高度については同記事で考慮しました。

ここからは「温度」をからめて考えていきます。

高層天気図では気圧の高低を表す等高度線と気温の高低を表す等温線が引かれているものがあります。

等高度線と地衡風の向きは対応しています。等温線と温度風の向きも対応しています。

といっても温度風は観測できるような実際の風ではないので、温度風を知るには高度の違う(気圧面の違う)幾つかの高層天気図から地衡風の向きと強さを知る必要があります。

どうして実際にはない温度風を知る必要があるのか?

それは温度移流を知るためです。つまり寒気や暖気の流入を知って、それらが天気にどう影響するかを見極める必要があるということです。

温度移流については次回以降取り上げます。