メソ対流系

近年、集中豪雨線状降水帯、といった言葉がよくメディアで取り上げられます。いずれもメソ対流系にかかわる現象です。メソ対流系・・?? 

なので、これからしばらくメソ対流系なるものに関わっていきます。

1.メソ対流系とは・・

メソ対流系とは メソスケールの対流によって起こる気象現象 のことをいいます。

定義としては上の通りですが、特に重要な現象についてもう少し具体的な表現を使えば・・

メソ対流系とは、ひとつひとつの降水セル(積乱雲)が多数発生して、セルの複合体に発達して、より激しい天候をもたらすもの、といえます。

大気の運動 スケール

2.メソスケールとは・・ 

大気の運動として中規模のもので、一般に水平スケールとして 2km ~ 2000km の気象現象がこれに当たります。

他のスケールを含めた現象についての図表「大気の運動 スケール」を再掲載します。

関連する記事はこちらです。

⇒ 「大気の運動スケール

メソスケール現象の表

3.メソスケール現象の例

メソスケールの現象の表」はそのうちの主要な現象を挙げたものです。

これから学ぶのは下から2番目のメソ対流系です。

4.メソ対流系の分類・・

主なメソ対流系には以下の現象があります。

4-1 団塊状メソ対流系

各種の雷雨がこれに含まれます。

4-2 線状メソ対流系

これから学びますが各種の線状降水帯が含まれ、しばしば大雨をもたらします。

4-3 梅雨期の集中豪雨

梅雨前線上には、組織化された対流性の雲が間隔を置いて並ぶことがあります。

4-4 局地前線

規模の小さい前線ですが大雨をもたらすことがあります。

5.団塊状のメソ対流系

団塊状のメソ対流系と線状のメソ対流系については「メソ対流系」の表からさらに細かく説明します。

団塊状のメソ対流系については「雷雨の種類(雷雨1)」から始まる一連の記事でも詳しく扱っています。

● スーパーセル型雷雨 

これは一つの巨大な積乱雲によって生じるので、セルの集合体という説明は当てはまりませんが、規模と激しさで他のタイプに引けをとりません。

● 単一の積乱雲

これも孤立した積乱雲なのでセルの集合体には当てはまりません。

● 気団性雷雨

複数のセルから成りますが、組織化されていない点で表の黄色で塗られたタイプとは異なります。テキストによってシングルセルに含める場合もマルチセルに含める場合もあります。

● マルチセル型雷雨

複数のセルが組織的に世代交代しながら全体として長時間に渡って雷雨を引き起こします。

6.線状のメソ対流系(線状降水帯)

これらは雷雨の種類としては先のマルチセル型雷雨に含まれますが、線状に伸びています

下層風と中層風の関係、及び対流セルの発生場所・移動方向によって次の3種類に分けられます。詳しい内容は別記事で取り上げます。

● バックアンドサイドビルディング型

人参をイメージすると分かり易いですが、下記の人参状の雲を示しているわけではありません(紛らわしくてすみません)。

● バックビルディング型

イメージとしては高層ビルが一直線に並ぶ感じです。

バックアンドサイドビルディング型とバックビルディング型の線状降水帯では人参状の雲(テーパリングクラウド)が見られることがあります。2019年10月25日の千葉豪雨の時がそうでした。

上記のバックアンドサイドビルディング型とバックビルディング型は集中豪雨を引き起こすという点でとりわけ注意が必要です。

● スコールライン型・・

南国のイメージがありますね。短時間の降雨なので雨量としては多くなりません。

梅雨期の集中豪雨と局地前線については後回しにして、最初に線状降水帯とその危険性について考えていきます。