立春史上最高19℃ でも北風

2019年 春分の日

北風 ぴゅーぴゅー  暑い立春

2019年2月4日の関東地方各地は立春の日としては観測史上最高となる最高気温を記録しました。

例えば東京:19.4℃ 横浜:20.6℃ 館山:20.8℃ 等々

この日、北陸地方は春一番となりましたが東京は春一番とはなりませんでした。

未明までは南寄りの風が吹いていましたが風速は(関東の春一番の条件である)8メートルに届かず、午前7時以降は北風に変わってしまいました。気温だけは 春が来た~ て感じですね。

1. 1時間だけ一桁

さらにこの日(2019/02/04)は東京(北の丸公園)の気温の変化が面白い動きを見せました。

夜中から日本海の低気圧に向けて南よりの風が入り明け方に向けて気温が上がり続けました。

午前7時頃、寒冷前線が通過して北寄りの風に変わり一気に気温が低下しました。まあ、ここまでは普通ですね。

ところがその後、風は北寄りの風なのに気温はどんどん上がり続け、午後1時には18.7℃までになりました。ちなみにこのグラフの数字はアメダスによる1時間ごとの気温なので、最初に挙げた最高気温19.4℃というのは出てきません。

どうしてこんな動きをしたのか?TBSテレビ「ひるおび」での気象予報士の森朗さんの解説を基に解説します。まずは全体の流れのイメージ図を描いてみました。黒丸は東京(北の丸公園)です。

2. 6:00 

● 沿岸部:南寄りの風

● 内陸部:風弱く地上付近で冷気がたまる

● 上空:全域で南寄りの風

夜中から未明にかけて東京(北の丸公園)を含む南関東の沿岸部は、低気圧に吹き込む南風のせいで気温が上がり続け午前6時には東京で16.1℃を記録しました。

ただ、同じ関東でも少し内陸に入ると風向風速も気温も全く違っていました。

その様子をアメダスの記録で見てみましょう。まずは午前6時の風向風速は

南関東沿岸部では所によって風速10mを超える強い南西の風(赤い矢印)が吹いているのが分かります。

一方、少し内陸(青い丸)に入ると 1~3m の弱い風しか吹いていません。この違いが気温にも表れています。

赤で囲った沿岸部では軒並み15℃以上なのに比べ、青で囲った内陸部では5℃未満のところが多くなっています。

この時の天気図はこのようなものでした。

ちょっと分かりづらいですが、寒冷前線がちょうど南関東を通過中でした。

さきほどの沿岸部と内陸部の気温の差は寒冷前線の位置によるものだと考えやすいですが、寒冷前線が関東に差し掛かるずっと前から上記の差ははっきり表れていました。やはり南風が沿岸部でしか吹かなかったことが原因のようです。

千代田区と練馬区

沿岸と内陸のはっきりした差について同じ東京23区の千代田区と練馬区とで比べてみます。まず両地点を簡単な地図で見てみましょう。

たいして離れていません。でも海の近くと内陸の違いははっきりしています。

例えば、気象庁の観測機器がある東京都千代田区北の丸公園の6時の気温は16.1℃ 対して内陸部の練馬区練馬では6.1℃ 10℃も違います。

このように北関東や南関東の内陸部には冷たい空気が地上付近にたまっていました。

一方、上空では沿岸部でも内陸部でも一様に南西の風が吹いていました。

2. 7:00

● 地上:北寄りの風 冷気

● 上空:南西風 暖気

寒冷前線が通過すると北風に変わりました。下の図の赤い線が風向きの境です。青丸が気象庁です。

この風で内陸にあった冷気が一気に沿岸部にも入り始めました。

この時、東京の気温は8.5℃まで急降下しました。

それでも上空では南西の暖かい風が吹き続けています。

3.  13:00

● 風:北寄りの風

● 気温:冷気が消え急上昇

今回の低気圧は急発達して自分の周りに大きな暖気の塊を作ったため、寒冷前線が通過した後もしばらくは暖気が地上を覆っていました。

またよく晴れていたため地上付近の冷気も消え、気温は急上昇し最高気温19.4℃を記録したという訳です。

4. 夜

それでも暖かい空気も次第に北からの寒気に押し出され夕方から急に冷えて来て、翌日の東京の最低気温5.4℃まで一気に14℃も下がりました。

今年の春分の日から見えて来るもの・・・

地上天気図を見ても教科書通りの天気にはならない◆◆◆ だから気象は面白い

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