台風は暑い熱帯で発生するもの。でも気温が高いだけでは発生しない。あと何が必要?暖かい海水と・・
2017年7月は8個の台風が発生し1971年に並び過去最多となりました。
昨日(2017/07/31)のTBS「ひるおび」の気象予報士、森さんが興味深いことをおっしゃっていました。以下は森さんの説明を私なりに解釈したものです。
今年の7月の台風の発生域は主に二つの海域に分かれました。
一つは南シナ海。もう一つは日本の遙か東海上。
この違いは偏西風の蛇行の位置に依るものだそうです。
上の図を見てください。これは森さんが使った模型を私の記憶に基づいて描いたものです。
図の左側、日本の西の地域を見ると、緑の線で表した偏西風が大きく南に蛇行している所では偏西風の北側の寒気が中国大陸南部の方へ下がっています。
さらに実際には、高い上空の寒気はもっと南の方の南シナ海方面に向かって伸びていて、それが台風の発生に影響しています。
台風は暖かい空気があれば発生しそうな印象がありますが、よく知られた通り暖かい海水がエネルギーの素となっています。
でもそれだけでは雲は出来ず台風も発生しません。上空の寒気が影響します。(勿論、台風の発生要素は他にもあるでしょう。)
偏西風が中国大陸の方に下がっている時期には上空の寒気の影響で台風が南シナ海(フィリピン周辺)で多く発生しています。
これが5号、6号を除く台風の発生場所になっています。
一方、図の右側にあるように、偏西風が北海道の東に下がっている時期には寒気が日本の東の海上に下がって、その方面の海域で5号、6号が発生しました。(実際にはもっと東だと思います)
偏西風の影響って大きいのですね。
解説の解説のまとめ
台風のエネルギーの源は暖かい海水。だけど上空に寒気がないと発生しない。