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気象法規を学ぶ前に

気象法規については扱っているテキストが少ないので苦労しますが、これまで私が学習した範囲で少しずつ記事にしていきます。

法規については解釈が難しく専門性と正確さが求められます。

法規の分野の記事については、あくまで私の理解の範囲内で書いているので正確でない部分もあるかもしれません。また、法令の内容が変わることもあります。

ネットで各法律や規則の原文を読むことができるので、皆さんで確認することをお勧めします。

1.気象法規の概観

上記の「気象法規の概観1」をご覧ください。(下にもあります)

法規の分野を学ぶにあたり、前もって幾つかの項目の整理をしておくと理解しやすいです。

ちょっとごちゃごちゃした図表ですが、一つ一つ説明していきます。

2.法令

図表の右端をご覧ください。

法令とは一定の守らなければいけないルールで、法律と命令(政令、省令)を合わせた言葉とみることができます。

気象予報士試験では特に法律、施行令、施行規則が扱われます。これら3つにはどういう違いがあるのでしょうか?

◆ 法律:国が制定

◆ 施行令(政令):内閣が制定

  法律の内容を具体化し、より実効性を確保します。

◆ 施行規則(省令):大臣が制定

  施行令よりさらに詳細な部分を明確化します。

  気象業務法施行規則は国土交通省令になります。

位置付けは高い順から 法律>施行令>規則 となります。

3.許認可

それぞれの意味について調べましたが、資料によってまちまちでした。参考にしてください。

◇ 許可

一般的な禁止を特定の場合に解除する行為、特定の権利等を設定する行為等

◇ 認可

事前に行われる所定の基準による審査を伴う

◇ 登録

申請事項を形式的に確認して登録簿に記載する

◇ 届出

必要事項を記載した書類を提出するだけで役所の審査が通るもの

◇ 報告

◇ 記録

許認可には含まれませんが気象業務法施行規則には記録すべきものも出てきます。

上に行くほど認められるのが厳しくなります。

4.組織

気象法規によく出てくる組織と関連する人を表にしました。(上段左)見たままで説明の必要はないでしょう。上に行くほど偉そうですね。

5.期間等

図表の下段をご覧ください。法律、規則には「~年以内」とか「遅滞なく」といった表現が時々出てきます。

数字はそのまま覚えればいいのですが、ややこしいのが左下の「直ちに」とか「遅滞なく」といった言葉です。似たような表現ですが以下の違いがあるようです。

◆ 直ちにいかなる理由をもってしても遅れてはならない

◆ すみやかに可能な限り早く

◆ 遅滞なく事情の許す限り早く、正当なまたは合理的な理由による遅れは許される

速さが求められる順は 直ちに>すみやかに>遅滞なく です。

迅速に」だけは上記3つの順のどこに入るのか分かりませんでした。

以上が法規を学ぶ前に整理しておきたい項目です。