8月後半の長雨を『秋雨じゃない!梅雨だ!』と言うのは かなりの変わり者?
ここ数日 停滞前線が日本列島に居座って全国的に雨や雷雨が多くなっています。まだ8月なのにね。
各局の気象予報士の皆さんはこれを秋雨前線と言っています。そんな中、TBSテレビ「ひるおび」でお馴染みの気象予報士の森朗さんだけは、『これは秋雨前線ではない、梅雨みたいな前線だ』と言っています。(私はそんな頑固さが好きなんですが) 『みたい』がポイントです。どういうこと?
実は1年前の8月にも同じようなことを解説していました。
こちらの記事です ⇒ 「今ごろ梅雨前線?もうすぐ9月」
森さんの思いのカギは移動性高気圧にあるようです。まずは今回の天気図(2019年8月20日9時)を見てください。
梅雨っぽくないですか?
南に太平洋高気圧、北の海にオホーツク海高気圧があり、その間に停滞前線があります。
太平洋高気圧の縁に沿って暖湿流が流れ込んで各地で雨、特に激しい雷雨になっています。
熱帯低気圧も近づいています。
確かにこの天気図だけ見ると梅雨ですよね。
そして、森さんが特に強調していたのは移動性高気圧がない、ということです。
秋雨前線が梅雨前線と違うのは、大陸からやって来る 涼しくて乾いた空気を持つ移動性高気圧があるということです。梅雨期にも移動性高気圧はありますが、秋霖期(秋雨)の移動性高気圧はもっと北に偏っています。
移動性ですから、やがて東に抜けて行きます。そうすると前線もなくなり、もしくは弱まって天気は回復するはずです。
でも今回は、その高気圧がないので、いつまでも南からの暖湿流が流れ込んで ぐずついた天気が週末まで続く予報になっています。
で、結局 秋雨前線なのか梅雨みたいな前線なのか・・・ もう少し様子を見てみましょう。