地上天気図と高層天気図ってどこが違う?カギとなるのは「等圧面」です。
まずは大気を鉛直方向の断面図で見て、地上天気図と高層天気図の違いを考えましょう。
先回、高層天気図の考え方についてまとめてみました。その記事では地上の気圧が同じという前提で話を進めました。
では、もっと実際的なケースとして、地上で気圧の違いがある場合の地上天気図の描き方と、上空で気圧の違いがある場合の高層天気図の描き方とではどのような違いがあるでしょうか?
上記の図は同じ気圧の面を鉛直方向で表し、上に簡単な高層天気図、下に地上天気図を描いたものです。
1.地上天気図(一定高度=標高0m)
等圧線・・同じ気圧の地点を線で結んだもの(1次元)
地上天気図は等圧線によって高気圧、低気圧を表現します。
この図では一番下に地上天気図を描いています。
2.高層天気図(一定気圧)
等圧面・・同じ気圧のところを面で表現したもの(2次元)
※ 地上付近では等圧面と地上が接しています。一定気圧の等圧面が地上と接したところを線で結ぶと等圧線となります。
等高度線・・一定の気圧の等圧面における高度が等しい地点を結んで線を引いたもの(1次元)
高層天気図では、まず一定の気圧を決めて、その気圧の等圧面において同じ高度のところを線で結んで高気圧、低気圧を表現します。
このような天気図を等圧面天気図とも言います。
3.上記例では
この図の例では 300hPa という等圧面を定めています。
その中でそれぞれの場所が地上何メートルかを見極めます。
同じ高度のところ(この場合は9600m,9000m,8400m) を線で結んで等高度線を結び高気圧、低気圧を表しています。
この図は鉛直方向の断面図を表現していますが、それを平面に直した簡単な天気図を一番上に描いています。
地上天気図も高層天気図も言いたいことは同じのようですね。