高いところほど風が強い あたりまえのように感じますが、ここで対流圏の底(地上)から てっぺん(対流圏界面)までの風の強さをまとめます。
上記のイメージ図を見ての通り、やはり高度が増すほど風が強くなっていきます。
以上! いや、ちょっとだけ図の説明をしますね。
少し前の記事(2018/08/15)で大気境界層を取り上げました。
大気境界層は地表面における摩擦や熱の影響を受ける層のことです。
当然、地面に近いほど地形や建物などの影響で摩擦が大きくなり地上風も弱まります。言い換えれば、
大気境界層 ⇒ 地上風は摩擦力の影響で高度が増すほど強く吹く
さらに高度を上げると摩擦力がほとんどなくなる自由大気に入ります。自由大気では地衡風が吹いています。
地衡風は温度風の関係により上層ほど強くなります。
地球規模で考えると、高緯度と低緯度の平均気温の差により、中緯度では偏西風と呼ばれる強い地衡風(西風)が吹きます。当然 偏西風も上空に行くほど強くなります。
とりわけ対流圏界面付近では「ジェット気流」と呼ばれる非常に強い西風が吹いています。
まとめると
自由大気層 ⇒ 地衡風は気圧傾度力の関係で高度が増すほど強く吹く
結論として高いところほど風が強いと言えます。
この図では風の強さだけを表現してみました。では風の強さに風の向きを加えたらどうなるでしょう?関連して次回また大気境界層に戻って「エクマン・スパイラル」を取り上げます。だんだん本題の温度風に近づいてきました。
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[…] 標高が上がるにつれて風速が強くなるメカニズムはコチラを参考にしてみてください。 […]