台風と台風に挟まれると雨は多くなる?少なくなる?ヒントは合体(なにそれ⁇)
四国の東部に上陸した台風20号は兵庫県姫路市付近に再上陸しました。
台風の進行方向右側(東側)に当たる神戸では23日夜から台風が抜ける24日早朝にかけて120.5m の雨量を記録しました。さらに神戸空港の雨量は 265.5mm でした。
一方、台風がほぼ直撃した姫路では45.0mm 、台風の進行方向左側(西側)の岡山ではわずか 26.0mm でした。
中国地方は台風に近い割には雨量が少なかったことが分かります。
台風の右側で雨風とも強いことは当初から予想されていたこととはいえ、ずいぶん差が大きいですね。ちなみに気象庁の予想は以下の通りでした。
平成30年 台風第20号に関する情報 第34号 平成30年8月23日04時59分 気象庁予報部発表
24日12時までの24時間に予想される雨量は、いずれも多い所で 四国地方 800ミリ 東海地方、近畿地方 600ミリ 関東甲信地方 250ミリ 中国地方 200ミリ 北陸地方 150ミリ その後、25日12時までの24時間に予想される雨量は、いずれも多い 所で 東海地方 100から200ミリ 関東甲信地方、北海道地方 100から150ミリ 近畿地方、四国地方 50から100ミリ
昨日(2018/08/23) 、つまり台風の上陸前ですが、TBSテレビ「ひるおび」の中で気象予報士の森朗さんは、気象庁発表の予想雨量が四国、近畿、東海地方でかなり多いのに比べて、中国地方の予想雨量が少ないことに注目して、次のような説明を加えていました。(図を見てください。)
台風19号が朝鮮半島に上陸し、20号も日本列島に上陸した頃は、丁度19号と20号がほぼ東西に並んで接近しています。
それぞれの台風は反時計回りの風が吹いています。すると次のことが生じます。
1.20号の右側(東側)では南風が吹いている
2.20号を取り巻く風は20号の左側(西側)で北風となるはず
3.ところが、19号がすぐ隣にあるため19号の右側(東側)を回る南風に遮られてしまう。
4.すると20号の風と19号の風が一緒になって19号の周囲を回る東風となる
5.同じ理屈で19号を回る西風は、南風となれずに20号の周りを流れることになる
6.このようにして19号の風と20号の風は一体となって一つの大きな循環になる
7.結果20号の左側(西側)に位置する岡山では北風も南風もあまり吹かないため、雨雲が発達せず雨量が多くならなかった。
という説明でした。
ただ森さんは「降ると大雨、降らないと全然降らない」と自信なさげでした。
実際どうなったかいうと最初に述べたような結果になりました。
ただ、やはり台風が近くを通った大阪市でも降水量は少なかったので、一つ一つの都市というより、~地方といった大きなくくりでの考え方といえるかもしれませんね。