上昇気流5(浮く分子君)

前回の記事では気圧傾度力と重力がつりあって大気が上にも下にも行かない静力学平衡というものを考えました。

ここで大気のある部分(気塊で考えます)が暖められるとどうなるか?

上の図を見てください。説明しますと

 A 最初は静力学平衡が保たれています。気塊は上にも下にも行かず、その場に留まっています。

 B ここで何かの理由で気塊が暖められると、空気は膨張し分子が拡散します。

 B’ すると一定の体積あたりの分子が少なくなります。(密度が小さくなります。)

分子が少なくなると当然軽くなります。

上向きの気圧傾度力は変わらないまま下向きの重力は小さくなってしまいます。

この上向きの気圧傾度力と重力の差が浮力となって気塊は上昇するわけです。


 1-2 軽くなった空気はなぜ上に行くのか?

 気圧傾度力と重力の差が浮力となって上昇する