今回は発散、収束と上昇気流や下降気流などの鉛直流との関係について取り上げます。
図は下が地表面で上に行くほど高度が増すように作りました。右を低気圧、左を高気圧と考えるとイメージしやすいと思います。
見ての通りですが、図の右側を簡単に説明します。
1.下層
● 収束が生じる
● 行き場を失った風は上昇気流となる
● 収束は地表面に近いほど強く、高度が増すに連れて次第に弱くなる
● 逆に上昇気流は地表面に近いほど弱く、高度が増すに連れて強くなる
● つまり、収束の強さと上昇気流の強さは反比例している
2.中層
● 収束、発散がない(非発散場)
● 上昇気流の強さが最大になる
3.上層
● 対流圏界面に近づくに連れ上昇気流は発散し始める
● 高度とともに上昇気流は弱まり、発散は次第に強くなる
図の左側については逆に考えていけばOKです。
さらに、後で取り上げる渦度は発散、収束の影響がない方が解析に適しているので 中層 500hPa 付近の非発散面を基に解析します。
以上をまとめると
1) 鉛直流の強さと発散、収束の強さは反比例する
2) 中層はほとんど非発散場である
3) 非発散面は渦度の解析に用いられる
この渦度がややこしいです。ではまた