動く歩道でキャッチボール(コリオリ2)

大昔の人が考えていたように、地球は丸いのではなく平べったいとしたら、つまり自転しているのでないとしたらコリオリの力(転向力)は働きません。

では、自転しないとしても、動いている地面の上空を物体が移動しているとしたら、地上ではどのように見えるでしょうか?コリオリの力(転向力)について考える前段階として取り上げてみます。

動く歩道とボール

動く歩道とボールで例えてみます。動く歩道は空港やターミナル駅などにありますね。とっても幅の広い 動く歩道を想像してください。

動く歩道の上でキャッチボールをします。動く歩道の上の天井からボールを見ている人と、動く歩道に乗ってボールを見ている人とではボールの見え方はどう違ってくるでしょうか?

上の図は動く歩道とボールの軌道についてまとめたものです。

まず、図の中の上部の緑の部分から説明していきますが、少し付け加えた下の図を見てください。

1.ボールを天井からみると・・

ボールを動く歩道の上の天井から見ているとします。次の二つのケースを考えてみましょう。

動く歩道が止まっている場合(左)

午前0:00にAさんが赤いボールをEさんに向かって投げます。

1:00にはボールはBさんの上を通過します。同様に2:00にはCさん、3:00にはDさんの上を通過します。

そして4:00にEさんがボールをキャッチします。

では動く歩道が動いている場合はどうなるでしょう?(動く歩道が動くのは当たり前ですが・・)

◆ 動く歩道が動いている場合(右)

0:00にAの人がボールをEの人に向かって投げます。(注1)

ボールは本来の進行方向に飛んでいくのですが、1:00になった時にはBさんは最初いた位置より右に移動しています。

2:00にはCさんがさらに右方向に移動しています。3:00にはDさんはもっと右に移動し、

4:00、Eさんがボールをキャッチするはずの時間にはEさんは遙か右の方へ行ってしまっています。Eさんはボールをキャッチできません。

でも、動いているのは歩道に乗った人たちであってボール自体は曲がったりしていません。

2.動く歩道に乗っている人からボールを見上げると・・

今度は最初の図の下側を説明します。次の部分です。

0:00にAさんがEさんに向けてボールを投げます。

1:00になるとボールはBさんの上ではなくもっと左側を飛んでいきます。

同様に2:00にはCさんのさらに左の方を、3:00にはDさんのもっと左の方を、

そして4:00、Eさんに届くはずのボールはEさんのはるか左の方に落ちてしまいます。

これが動く歩道に乗った人から見た、ボールの見かけの軌道です。

この「みかけ」がコリオリの力(転向力)を理解するための最初のステップです。

次回は回転している物の上でボールを投げた場合、この「みかけ」がどうなるか考えていきます。いよいよコリオリです!

注1:Aさんも動く歩道の進行方向に動いているのでボールの向きと速度はその影響を受けますが、例えを分かり易くするため、そのことは考慮しないこととします。