雲の発生3(断熱膨張2)

前回の記事で断熱膨張について簡単に書きましたが、この記事では断熱膨張と温度の低下の関係について取り上げます。

気体の温度というのは気体分子の熱運動の激しさだということを以前の記事に書きました。

 ⇒ 「上昇気流2(分子君がすっ飛ぶ)

ということは断熱膨張(外からの熱の出入りがない状態で気体が膨張すること)することで分子の運動が弱くなれば温度が下がると推論できます。

その理屈を上記のイメージ図で表現しました。ひとつひとつを順を追って説明します。

1.まず膨張前の気塊をピンクの範囲で表しました。

青の丸は気体分子です。

Aは気塊の境界つまり壁と考えます。

気体に壁はありませんが、分かり易いようにイメージしてみます。

気体分子は壁Aに向かって勢いよく飛んで行ってぶつかって跳ね返ります。

2.この気塊が膨張し壁(境界)がAからBへと移動しつつあるとします。

壁が移動している最中に空気分子が壁にぶつかったならどうなるでしょう。

止まった壁にぶつかるより遠ざかっている壁にぶつかる方が跳ね返りの勢いは小さくなります。(矢印が短くなっていますね)

言い換えれば分子の運動速度が小さくなったわけです。

前述のように実際の気塊にこうした壁はありませんが、気塊の外側の部分が中心から遠ざかっていくと、その部分が壁の役割をして、それより内側の空気分子の運動を弱め温度が下がっていきます。

まとめると一番上の図となります。

この理屈の説明はよくバットでボールをバントすることで例えられていますね。

バットを少し引きながらボールに当てると跳ね返るボールの勢いを弱めてボールがあまり飛ばないようにしますね。あれと同じです。

私はさらにクッションとボールに例えて考えてみました。近いうちに記事にします。


断熱膨張と温度低下

断熱膨張は空気分子の勢いを弱めて温度を下げる