雲の発生2(断熱膨張1)

雲が水や氷の粒で出来ていることから、その素になるのが水蒸気であることは理解できます。

でも水蒸気が水や氷へと状態が変化するには水蒸気を含む空気が冷やされなければなりません。

どうしたら冷やされる?冷やされるとどうなる?こうした点をこれからしばらく考えます。

まずは水蒸気のことは置いといて空気の上昇と温度の関係を考えます。

これまでの記事で暖められた空気の塊(これを「サーマル」とも言います)が上昇する過程について考えました。

もっとも上昇気流の生じる原因は他にもあります。例えば前線、低気圧、地形によるもの等です。

原因は何にしろ空気が上昇していくと上空で冷やされ、水蒸気が水や氷になる、これまでは何となくそのように思っていました。

でも雲ができる時の空気の塊はけっこう大きく、また空気には断熱効果があるので簡単に冷やされるものではありません。

むしろ空気の塊自身が冷えると考えるべきです。

上記の図にまとめました。順に説明すると

1.地表近くの空気の塊が、太陽光によって暖められたのをきっかけとして上昇し始めます。

2.上空に行くほど気圧が低くなり、空気塊を押さえつける周りからの力が小さくなっていきます。

3.そのため空気塊が膨張していきます。

この時の膨張は、地表近くで生じた膨張とは違って周囲から熱をもらって生じたわけではありません。気圧の低下によるものです。このように熱の出入りがなく空気を膨張させることを断熱膨張と言います。

4.断熱膨張によって空気の温度が下がります。

ここで一番分かりづらいのが断熱膨張による温度の低下ではないでしょうか。

この点は次回以降考えていきます。


 雲ができるには 1 (水蒸気を含む空気について)

空気塊の上昇 ⇒ 断熱膨張 ⇒ 温度の低下